
■くつろぎの空間としてのトイレ
最近、高速道路の公共トイレをリフォームする仕事がありました。高速道路の民営化に伴った、サービス改善の一環です。今までの公共トイレは設計に関わるのが男性ばかりだったため、女性や子どもへの配慮に欠けることが多かったようです。施工業者と利用者の間には接点がなく、利用者の意見が届きにくい状況で、なかなか改善に結びつきにくかった。そこで、道路公団の改善チームに私も参加させて頂くことになったのです。公共トイレには耐久性を重視した資材が使われ、実はデパートなどの商業施設の3倍ほどの費用がかけられているんです。
でも、デザイン性や環境性など、利用者の立場に立った配慮は必ずしも十分ではありませんでした。有料で利用する高速道路にあるのに・・・。サービスエリアもサービスの一環ですから、「より多くの利用者に優しく快適なトイレを作りたいな」と私は考えました。そこで、今までの機能に加え、もっと使いやすくするためのイメージプランを出したのです。
例えば、先に用を済ませた人が同伴者を待つための場所。サービスエリアでは、外で待つのは日差しや風がつらく、かといって通路で待つのは混雑時の邪魔になります。そこで、「待ちスペース」を提案しました。このスペースが、ただ待つだけの場ではなく、利用者が周りの目を気にせずホッと一息つける場所となれば良いと考えています。
近ごろのデパートやオフィスのトイレは、くつろぎや安らぎを与える空間に変わってきています。特に女性用のトイレは、パウダールームにまるでホテルのような備品を置いているところも。内装も凝っていて、間接照明やシャンデリアを使うなど豪華なものになりました。ついつい長居したくなるトイレが、これから増えるかもしれませんね。
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