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コラム介護の専門家からみた
「理学療法士からみた福祉用具」、「作業療法士からみた住宅改修」を交代でそれぞれの視点から、専門的な知見を踏まえお伝えするコラムです。
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作業療法士からみた
社会・生活環境研究所
作業療法士・二級建築士
山田 隆人先生
朝晩の冷え込みが激しくなってきました。日中と夜間での温度差が大きく、体調管理に気を付ける必要がある季節ですね。また、夏服から冬服への衣替えの時期ですね。冬服を着てみると、昨年に比べて自身の体の変化に驚いてしまうこともしばしばあります。衣服は自身の体に合わせたものを着たいものです。
住宅改修も体の大きさに合わせて検討する必要があります。
今回はトイレの改修を例に挙げて説明させて頂きます。体の大きさに合わせる必要のある個所は、①便器の高さ、②便器の前方の壁や扉までの距離、③トイレに設置する手すりの位置が挙げられます。
縦手すりの位置で気を付ける点は、立ち座りにおける体の重心をスムーズに移動させることです。そのため、手すりを把持する際に骨盤がやや前傾もしくはまっすぐになっている姿勢になることです。それを誘導するには、使う方の上肢の長さに合わせる必要があります。便座に座り、縦手すりが握れるか少し手を伸ばして握れるところに設定します。座位・立位姿勢の保持が困難や不安・痛みを伴う方は手が届く位置に設定します。座位・立位姿勢が取れる方は手を少し(100㎜程度)前に伸ばす(手を前に伸ばした際の指位置になるような)位置に設定します(図2)。