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コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修

コラム介護の専門家からみた

福祉用具・住宅改修

「理学療法士からみた福祉用具」、「作業療法士からみた住宅改修」を交代でそれぞれの視点から、専門的な知見を踏まえお伝えするコラムです。

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からみた

健康に歩くための杖

身体への負担が少なくエネルギー消費が多くなる杖があったら使ってみたいと思いませんか?そんな魔法のような杖をウォーキングポールといいます。10年くらい前から流行っているノルディック・ウォークで使用するスキーのストックのようなポール(杖)のことです。片手に持つT字杖ではなく、両手に持つポールには高齢者の歩行の弱点を補う多くの効果があります。

高齢者の歩行の特徴は、背中を丸めて足を持ち上げることなく、すり足で歩幅が小さくゆっくり歩きます。エネルギー消費の少ない効率良い歩行ですが、健康のために歩くウォーキングには向いていません。早朝から歩いている方の中にも、汗をかかずに膝や股関節に不安を感じながら歩いていることも少なくありません。毎日歩いているのに痩せないと残念な気持ちになっている方もいるのではないでしょうか。

何も持たないウォーキングに比べて、ウォーキングポールを手に持って歩くノルディック・ウォークでは上肢の筋肉を多く使うため全身運動となりエネルギー消費量が増えると報告されています。バランスが悪い人でもポールを持てば安定して歩くことができ、ポールと片脚でしっかりと身体を支えられるため歩幅が大きく綺麗な姿勢で歩けます。さらに、歩くときには足で床を踏んだ分だけ逆に床から突き上げてくる力(床反力)が働きますが、ポールで体重を支えている分、床からの突き上げは少なくなり足首や膝や腰への負担が軽減し、疲労感も少なくなるといわれています。高齢者に格好いい歩き方を思い出してもらえるノルディック・ウォークですが、慣れるまではポールを突く位置やタイミングが難しく一人では始めにくいことが弱点です。

加齢とともにたくさん歩いても汗をかくことが少なくなります。土や芝の地面と違いアスファルトの道路は固く、悪い姿勢で歩けば関節への負担は大きくなります。両手にポールを持って若々しく歩くことで身体への負担を少なくし、エネルギー消費を多くできる健康のためのノルディック・ウォークを始めてみませんか。

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