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コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修

コラム介護の専門家からみた

福祉用具・住宅改修

「理学療法士からみた福祉用具」、「作業療法士からみた住宅改修」を交代でそれぞれの視点から、専門的な知見を踏まえお伝えするコラムです。

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からみた

健康寿命をのばすためのトイレの改修
健康寿命をのばすことが重要

皆さん「高齢者の健康寿命」という言葉知っていますか。日常生活に制限のない期間を健康寿命とよびます。厚生労働省の調べでは、平成25年の日本人男性の平均寿命は80.21歳で健康寿命が71.19歳、女性は平均寿命が86.61歳で健康寿命が74.21歳としています。平均寿命から健康寿命を引くと、日常生活で何がしかの援助や介護を受ける期間となり、男性で9.02年、女性で12.4年となります。平成27年の日本人の平均寿命は男性が80.79歳、女性は87.05歳で過去最高を更新し、男性は世界第3位、女性は第2位となっています。

最近では平均寿命をのばすだけでなく、健康寿命をのばすことが重要といわれています。健康寿命をのばすには、こころとからだをメンテナンスすることや健康増進、発症予防に加えて、事故の予防が必要になってきます。

話は変わりますが、高齢者の屋内事故は、どこで起こっているかご存知ですか。高齢者の屋内事故は、「居室」が一番多く45%を占めています。第2位は「階段」で18.7%、やけどやけがの事故が起こりやすい「台所」が17.0%で第3位。そして「玄関」、「洗面所」、「風呂場」と続きます。高齢者の場合は、居室での転倒が多く、事故死や要介護状態につながってしまうケースもあるようです。屋内事故発生順位の第8位であるトイレでは、転倒、閉じ込め、ヒートショックなどの事故が多く発生しています。

これら家庭内事故を引き起こさない環境を作ることで、健康寿命をのばすことが可能になると思います。

●転倒を防ぐ

トイレの床と廊下との段差解消、建具(扉)による段差を解消(図1)することで転倒を予防します。これらに加えて、手すりを設置することで転倒を予防することができます。

●閉じ込めを防ぐ

開き戸から引き戸への変更(図2)が挙げられます。内開き扉を外開き扉へ変更する場合は、扉が開いた際に家族が廊下や階段等から転倒・転落しないかの確認が必要になります。

●ヒートショックを防ぐ

トイレ内に暖房を設置すること。トイレは排泄中、密室になりますので、空気を燃やさない輻射暖房の設置を検討しましょう。

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