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コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修コラム-介護の専門家からみた福祉用具・住宅改修

コラム介護の専門家からみた

福祉用具・住宅改修

「理学療法士からみた福祉用具」、「作業療法士からみた住宅改修」を交代でそれぞれの視点から、専門的な知見を踏まえお伝えするコラムです。

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からみた

健康寿命の延伸の意義
医療費を減らすために

国民全体の医療費はどれくらいか知っていますか?

厚生労働省の発表によると2016年度の国民医療費は42兆1,381億円になります(1人当たり約33万円)。そのうち高齢者といわれる65歳以上の医療費が25兆円を超え(全体の約60%)、さらには後期高齢者である75歳以上の医療費は15兆円を占めています(全体の約37%、1人当たり約90万円)。この膨れ上がった医療費を少しでも減らすために考えなければいけないことが平均寿命と健康寿命の差を縮めることなのです。

平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある不健康な期間を指します。2013年の男性の平均寿命が80.21歳、健康寿命が71.19歳、不健康な期間が約9年間に対して、女性の平均寿命は86.61歳、健康寿命が74.21歳、不健康な期間が約12年間となります。平均寿命が伸びている昨今、健康寿命を伸ばさなければ必然的に不健康な期間が延びるため、医療費や介護給付費用も膨らみ続けます。そのため、平均寿命と健康寿命の差を縮めて日常生活に制限のある不健康な期間を縮めることが、これからの日本の大きな課題になっています。

出生数が減少し続けている少子化の状況で、生産年齢人口である15歳から64歳までの人口は増えることがなく、医療や介護の給付にも支障を来す恐れがあります。しかしながら、高齢化率は上昇を続け4人に1人が高齢者の現状は、2036年には3人に1人が高齢者となることが予測されます。そのため一人一人が意識的に、健康寿命を延ばす取り組みが急務となっています。

健康寿命の延伸は、高齢者だけではなく国民全員の課題です。「全ての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会」を目指して、自分たちに何ができるのか考えなければいけません。今年度のテーマは健康寿命です。様々な観点から健康寿命の延伸について考えていきましょう。

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